【国語】東大二次の国語を攻略する(基礎編2)解答作成のためのさらなる3つのポイント

3, 東大の採点は、官僚的である。

東大は、官僚養成を暗黙の前提とした、「國家樞要ノ人材」を要請するために設立された、旧制東京帝國大學を前身とします。

それだけに、試験は厳密です。

みなさんに特に守ってもらいたいのは、次の数点です。

イ 枠からはみ出たものは、×。

各種のオープンの解答に非常に多く見られます。

ロ 二行書きも×。

同様に、多く見られます。

特に、最初から二行に分けるのではなく、最後の方で、字数が足りなくなり、二行に分ける答案が多くみられます。

ハ 最後の一行に差し掛かっていないものは、×。

解答欄が三行なのに、二行しか書かれていないなど。そういうときは、

「……だ。」を

「……であるといってもいい。」

もっとスペースを潰したければ、

「であるとしても一向に構わないという評価が成立するといえる。」

などとして、悪あがきをすれば、OKです。

ただし、皆さんにとってうれしいことでしょうが…

4, 読める字である限り、字の上手下手は関係はない。

まあ、東大オープンを十年も採点すれば、わかります(笑)

字が上手いかどうかは、全く無関係です。同じ程度の実力だったら、字が上手い人が受かりやすいなどということはありません。

また、漢字の場合、「止め、撥ね、払い」などは、全く問われません。

「止め、撥ね、払い」は、王羲之という人の楷書体(王羲之は著名な書家ですが、王羲之の書き方だけが書道ではありません)をまねた、明治以降の楷書の書き方に過ぎません。江戸時代は、活字本の木篇ですら撥ねていました。東大などの有名国立大学、march以上の大学は、国語学の専任教員がいます。現在の書体は、ごく一部の歴史的なものに過ぎないことをご存じでしょう。だから、書道の原則を守らなくても減点されることはありません。減点されるとしたら、退職校長などを雇っている、教育系の私立三流大学です。申し訳ないですが、進学する価値はありません。

ただし、字形には注意してください。

「多」を、「タタ」と書いたもの。「昌」「冒」の上下の大きさがハッキリしないもの、「間」の日を門構えの「日」状の二つの真ん中あたりに書いたものは、文字学的に、ナシです。略字と同様に×になりますので、気をつけてください。

5, 文章の上手下手は、関係がない。

三大予備校という呼び方は、代々木ゼミナールさんの縮小により、廃れました。今は二大予備校ですが、そのある予備校のトップクラス東大文系の模試を、全て採点したことがあります。

うまい文章は、二枚しかありませんでした、その二枚は、一人は、慶応大学文学部大学院修士課程修了の方、もう一人は、文学青年で、某新人賞一次予選通過の作家志望の人でした。

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